米韓演習で急変した北朝鮮 「瀬戸際ゲーム」には踏み込まず | | 坂井隆 | 毎日新聞「政治プレミア」
北朝鮮は、7月末、昨年6月に一方的に断絶させた南北通信線を復元させ世間を驚かせたが、わずか半月でふたたび姿勢を硬化させた。
韓国との通信線を復元、対韓姿勢軟化を示唆
北朝鮮の国営朝鮮中央通信は、7月27日、南北首脳間の数回にわたる親書交換を通じた合意に基づいて、南北間の通信線を同日再稼働させるとしたうえで、この措置が「北南関係の改善と発展に肯定的な作用をすることになるであろう」とする「報道」を発表した。
韓国当局もこの日、同じ趣旨の発表をするとともに、統一省、軍などが運営する通信線で北朝鮮側からの応答が再開されたことを明らかにした。
この動きを受け、韓国内では、南北関係改善に向けた期待が急速に膨らんだ。一方、北朝鮮は、この件に関し国内での報道は一切行わなかった。
米韓合同軍事演習の実施をけん制
朝鮮中央通信は、8月1日、「金与正朝鮮労働党中央委員会副部長談話」を発表した。
談話は「南朝鮮軍と米軍との合同軍事演習が予定通り敢行されうるとの気分の悪い話」を聞いているとして、「我々は、合同軍事演習の規模や形式について論じたことはない」としつつ、「今のような重要な反転の時期に行われる軍事演習」は「北南首脳の意志を甚だしく毀損(きそん)し、北南関係の前途をより曇らせる」との見方を示し、演習の実施をけん制した。
談話の発表後、韓国内では、在野の革新系勢力のみならず、政権・与党内部でも演習の中止を求める動きが強まった。結局、演習は、例年と比べて形式、規模をともに縮小して実施されることとなった。
演習開始を機に非難を激化、通信線を再断絶
北朝鮮は、8月10日、合同演習が開始されるや、改めて金与正副部長名義の談話を発表し、「演習の規模がどうであれ、どんな形式で行われても、我々に対する先制攻撃を骨子とする作戦計画の実行の準備をより完備するための戦争試演会、核戦争予備演習である」と決めつけた。
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